常駐エンジニアの声(第4回)~長期常駐で磨かれた『気づく力』とチームで乗り越える開発~
目次
はじめに
今回のテーマについて
当社では、専門的な知識を持つSEがお客様先に常駐し、日々の業務運用の支援と改善提案を行うことで、IT業務の効率化とスムーズな運用をサポートしています。
本コラムでは、その現場で働く常駐エンジニアの声をお届けし、日々の業務を通じて得ている学びや気づき、感じている変化をシリーズでご紹介していきます。
第4回となる今回は、長期にわたってお客様先に常駐し、システム開発と運用に携わってきたエンジニアのエピソードです。
常駐前に感じていた不安や、現場の雰囲気、日々の業務内容に加え、苦労したプロジェクトを通じて得た学びや、セルフマネジメントとして大切にしている考え方についてお伝えします。
常駐前の不安と、現場に入ってから感じたこと
お客様先への常駐が決まった当初は、自分の技術力で本当にやっていけるのかという不安が大きくありました。これまでと異なる環境で、新しいメンバーと一緒に仕事を進めていくことになるため、人間関係がうまく築けるかどうかという点についても、少なからず心配していたことを覚えています。
実際に現場に入ってみると、お客様先のご担当の方々も、自社から常駐しているメンバーも、お互いに気になる点を遠慮なく指摘し合いながら、より良いシステムづくりを目指していることがわかりました。
ミーティングの場でも、業務の話だけでなく、ちょっとした雑談を交えながら意見交換ができる雰囲気があり、想像していたよりもずっと話しやすく、相談しやすい環境だと感じています。
お客様先での環境と日常業務
現在は、業務システムの開発・保守を担当するチームの一員として、お客様先で日々の業務に取り組んでいます。
プロジェクトのフェーズによって内容は変わりますが、通常は、データベースや帳票、画面などの基本設計から始まり、仕様書の修正・作成、プログラムの修正・作成、単体テスト・結合テスト・総合テスト、本番環境への移行と、一連の流れに継続して関わることが多いです。
これに加えて、お客様からの問い合わせに対する調査や確認も日々発生します。実際の業務の使われ方や運用状況を踏まえて回答する必要があるため、システムの構造だけでなく、業務フローへの理解も重要だと感じています。
また、定期的に行われるサーバ更改の対応も大きな業務のひとつです。環境の変更に伴い、設定や性能、周辺システムとの連携など、確認すべきポイントは多岐にわたりますが、その分、インフラを含めた全体像を改めて見直す良い機会にもなっています。
チームで支え合うためのコミュニケーションの工夫
プロジェクトの状況によっては、担当チームの工数だけでは対応しきれない場面もあります。
開発日数が限られていたり、タスクが集中していたりする場合には、別のチームからヘルプに入ってもらうことがあります。
その際には、日頃とは異なるシステムに触れてもらうことになるため、全体の構造や「このシステムで特に重要なポイント(肝)」が伝わるように、できるだけ背景を含めて説明することを心掛けています。
一方で、自分が他のチームにヘルプとして入るケースもあります。その場合には、自分の知らないシステムを扱うことになるため、まずは丁寧に説明を聞き、疑問点を確認しながら作業を進めるようにしています。
作業が完了した後も、必ず担当者の方に確認してもらい、認識のずれや見落としがないかを一緒に確認することで、お互いに安心して業務を進められるように意識しています。
セルフマネジメントとして大切にしている『早めの相談』
常駐先で仕事をするうえで、特に大切にしているセルフマネジメントの一つが「わからないことをため込まない」ことです。
自分ひとりで抱え込まず、早めに誰かに相談することを意識しています。
入社して間もない頃に先輩から、「わからないことを早めに相談すれば好意的に受け取ってもらえるが、時間が経ってからだと『今さらその質問で大丈夫か?』とネガティブに受け取られてしまうこともある」と教えてもらいました。
それ以来、行き詰まりを感じたときには、悩み続ける前に一度相談してみるようにしています。 相談することで、自分では気づかなかった視点を得られることも多く、結果として品質面でもスケジュール面でもプラスに働いていると感じています。
苦労したプロジェクトと、そこから得た学び
印象に残っているプロジェクトのひとつに、ある業務システムの再構築があります。
その際には、これまで使ったことのないJavaのフレームワークを用いることになり、最初のうちはわからないことも多く、サポート窓口に問い合わせをしながら少しずつ開発を進めていきました。
新しい仕組みに慣れるまで時間がかかり、想定していたような開発スピードが出せない時期もありましたが、チームメンバーの増員や、休日対応も含めた取り組みによって、最終的には無事にリリースまでたどり着くことができました。
大変なプロジェクトではありましたが、このときに得た知識やノウハウは、その後の開発でも大いに活きています。
同じフレームワークを使った別のプロジェクトに取り組む際には、過去の経験を踏まえて、最初に押さえておくべきポイントや、つまずきやすい部分を意識しながら設計・実装を進められるようになりました。
トラブル対応とチームでの成功体験
定期的に行われるサーバ更改の対応では、毎回何かしら新しい課題や想定外の事象が発生します。
同じように見える更改作業でも、環境やバージョン、利用状況が少し変わるだけで、気を付けなければならないポイントは変わってきます。
問題が発生した際には、チーム内で状況を整理しながら意見を出し合い、必要に応じてメーカーやサポート窓口に相談しつつ、一つひとつ原因を切り分けて対応していきました。
大きなトラブルを乗り越えて無事に稼働を迎えられたときには、チーム全体でホッとすると同時に、達成感を分かち合うことができました。
こうした経験を通じて、「一人で抱え込まず、チームで向き合うこと」の大切さを改めて実感しています。
現場で学んだ『気づく力』と、自身の成長
長くお客様先で仕事をしていると、ベテランの方々の「気づきの早さ」に驚かされることが多くあります。
仕様のすき間や運用上のリスク、将来起こりそうなトラブルの芽などを、打ち合わせや資料の段階でスッと指摘される姿を見るたびに、自分もそのように先を読んで動けるようになりたいと感じています。
そのために、目の前の作業だけを見るのではなく、「この変更は業務全体にどう影響するか」「他のシステムとのつながりはどうか」といった視点を意識しながら仕事を進めるよう心掛けています。
システムの構築や再構築を複数回経験する中で、要件整理から本番移行までの一連の流れを通して見る力が少しずつ身についてきたと感じています。
身についたスキルと自社への還元
長期にわたる開発・運用の経験を通じて、特定のJavaフレームワークや、商用データベースの性能改善に関する知識など、技術的な蓄積も増えてきました。
チーム内の技術的な相談に対応する機会も多く、日々のやり取りが自分自身の理解を深めるきっかけにもなっています。
こうした知識は、お客様先だけでなく、自社の業務やプロジェクトにも活かせると考えています。設計の進め方やデータベースメンテナンスの工夫など、共通して応用できるポイントも多く、今後も社内への展開を意識しながら習得していきたいと思います。
おわりに ~頼ってもらえるエンジニアであるために~
ビジネスセンター岡山の社員として、お客様が困ったときに「まずは相談してみよう」と思っていただける存在でありたいと考えています。
そのために、日頃の業務ひとつひとつに丁寧に向き合い、早めの相談やチームでの連携を大切にしながら、着実に信頼を積み重ねていくことを心掛けています。
これからも、お客様先での経験を自分自身の成長と自社への還元につなげながら、現場で頼っていただける常駐エンジニアとして、日々の業務に取り組んでいきたいと思います。

